ラビュのネズミーランド記 ③ 【夜の部】
♥ユウ
外はすっかり暗くなって
かなり冷え込んできた
寒くないかとラビは自分の首に下げてたマフラーを
俺の首に巻きつけた
そして手をつなぎ俺の手ごと自分のコートのポケットに突っ込む
にっこり笑って俺を見る
愛おしいな
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♡ラビたん
あっという間にギャラクシーマウンテンのファーストパスの時間になったさ
このジェットコースターは宇宙を旅するってだけあって
空間が暗いからものすっごくスリリングっ!
身体が宇宙に飛び出してしまいそうさね
光の加減によってユウの髪の色が青くなったり緑になったりで
綺麗さっ!
女の子の声がキャーキャーと聞こえる
オレも正直叫びたかったくらいちょっと怖かったかも・・・
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♥ユウ
ギャラクシーマウンテンから出たら
ラビが大丈夫かとしきりに聞いてきたが
お前こそ大丈夫かよ!?
顔、真っ青だぜ??
ちょっと酔ったかも・・・って
俺に寄りかかってきた
まぁ今日は張り切ってたし
俺もコイツに頼りっきりだったし
少し疲れたのかもな
「どっかで休むか?」
「たぶん・・・腹へったのかも・・・」
「???」
それかよっ!!
向かい側にピザ屋があるぜ
「ピザっての食うか?」
「うん。それでいいさ」
向かいのピザ屋に入り
とりあえずラビを椅子に座らせ
俺は食いもんと飲みもんを買いに行った
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♡ラビたん
ふぇ~オレ、情けないさ~。
なんだか腹減りまくってたみたいで
そこへギャラクシーマウンテンとか乗っちゃって
完全に酔った・・・;
そういやさっきのポップコーンは
ほとんどユウが食べちゃってたもんな・・・
・・・ってかユウ遅いな
と思って店内をきょろきょろすると
すでにピザを買い終えてトレーを持ったままのユウに
2人のギャルがまとわりついてるさっ!
わわわ・・・オレ不覚だったぁぁぁっ!!!!
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♥ユウ
残してきたラビが心配で
食いもん買ったらさっさと戻ろうとしたら
2人の女に声をかけられた
これからなんとかパレードがあるから
一緒にみないかとか言ってたな
うぜぇなぁ~
連れが気分悪くしてるからって断ろうとしたら
ラビのヤツが猛ダッシュでやってきた
ラビ:「ユウっ!」
女1:「あれ?お友達?カッコいいじゃん」
女2:「うんうんイケてるっ!」
ラビ:「は?」
女1:「ねぇねぇ、そっちもふたりならいいじゃん」
女2:「エレクトファイヴァパレード一緒にみようよ」
ラビ:「ゴッホンっ!!あ、あのね、オレ達エレクトファイヴァパレード見るのに
約束してる子達がいるんさ」
女1:「え~~~そうなのぉぉぉ~?」
女2:「ま、こんだけイケてるから専約があってもしょうないか」
女1:「だね。あきらめ~あきらめ~」
女どもはけらけら笑いながら立ち去ったが
ラビの眼、怖ぇぞ・・・
違う意味で気分悪くなったみてぇだ
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♡ラビたん
く~~~っ!ぐやじぃぃぃぃぃ~!!
今日の今日こそはユウちゃんをひとりにしないで
虫よけしようかと思っていたのに
オレったらダメダメじゃん・・・
テーブルに顔伏せてたら
ユウが笑いながらなぐさめてくれたさ・・・
体調管理もユウを守る術(すべ)さねっ!
「いつまでもそうしてたらピザ冷えちまうぞ。
さっさと食えよ」
「ユウ、ごめんさ。ユウと離れないって約束したのに・・・」
「気にし過ぎだよ。お前の事だってイケてるって褒めてたじゃんか」
「そうじゃないさ・・・」
「それに、どこにもいかねぇよ」
「ホレ、食え」とユウは腕を伸ばしてオレの眼の前にピザを差し出した
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♥ユウ
ラビは約束を守れなかった事に対して
自分に酷く腹を立ててたようだ
ま、腹がいっぱいになれば元気になるのがラビだ
「その、パレードてのはいつやるんだ?」
ラビは腕時計に目をやり
「あと30分ちょっとくらいかな・・・」
「じゃ、コレ食ったら行くか?」
「もちろんさっ!オレのプランにもともと入ってるもんっ!」
ラビは追加にもう一枚ピザを食べ
満足したようで元気になった
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♡ラビたん
エレクトファイヴァパレードを見に
中央通りに向かったけどすっごい人だかりだった
前で座って見ることはできなかったけど
なんとか立ってだけど見られる位置を見つけた
あと10分程ではじまるから通りに物を置いたり
出て行ったりしないでくださいとスタッフさんが叫んでるさ
ポケットの中の繋いだユウの手を
指で撫でたら
ユウちゃんはにかんでこっちみたさ
「寒くない?」
「熱いヤツが隣にいるから大丈夫だ」
「まったくユウは・・・」
オレは空いてる手でユウの後頭部に手を添えて
自分の胸に押し付けた
「暖かいでしょ・・・」
「ば~か」
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♥ユウ
パレードが始まったらしい
パレードが来る方向にみんな顔を向けている
音がだんだんと近づいてきた
俺もラビの胸から離れ音のする方向をみると
光が近づいてきてた
電球をびっしりとつけた山車(だし)みてぇのが
ネズミとかクマとかアヒルとか乗せてる
これは見事で凄く綺麗だ
俺にしては柄にもなく幸せな気分になった
隣のラビは口を開けっぱなしで
眼がキラキラしてたな
こいつ、山車の上に乗ってるネズミに手を振ってるぜ
ネズミの事、好きなのか?
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♡ラビたん
すっごいさっ!
光が眩しくて綺麗でオレ、感激っ!
一度見たいと思っていたエレクトファイヴァパレードを
大好きなひとと見れてホントに感激なんさっ!
キャラクター達が手を振ってくれると
思わずこっちも手を振っちゃうさ(笑)
ネズミーはやっぱヒーローだよな~
このパレードはホントに豪華なパレードさね
ハッと思ったらユウがオレをみてたさ・・・
オレ・・・またアホ面してたかな;;
「ユウ、どうしたさ?」
「あんまりお前がアホな面してっから」
あぁ~やっぱし・・・
クククって頬赤らめて笑うユウが
眼の前を通り過ぎる豪華なパレードよりも
綺麗にみえて・・・
オレ、ダメだわ
もう我慢できなかった
ユウを引き寄せて唇を重ねたさ
ユウはジタバタしてたけど舌を絡めて
オレは何度もユウの唇を吸った
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ユウ
この馬鹿ウサギがっ!
こんなとこで・・・って思ったけど
意外と回りは気にしてない事に気づく
「おいっ!終わっちまうぞっ」
唇が少し離れたから大きく息を吸った
「えへへ・・そうさね。じゃこうして見ようっか」
ラビは力いっぱい抱きしめてきた
抱き合って見れば暖かいしって、
そういう問題かよっ!
ってか、お前が俺の頬だの耳朶だのって
吸いついてくるから
気が散って見れないだろうがっっっっ!!!
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♡ラビたん
あ~ん。パレード終わっちゃうさ
でもユウも離したくなくて
オレの理性が少し暴走しちゃったさ・・・
く~~~っ。ユウを抱きたいっ
思いっきり抱きたいっ!
帰ったら絶対に抱くっ!
・・・って思うとついついユウちゃんに
絡みつきたくなって
パレード見る邪魔しちゃうさ・・・
それでも少し見られたんで
ユウちゃんはご満悦の様子
パレードが終わってからどうしようとか
すっかり頭パーンしちゃってた
何か食ってから帰るか?とユウちゃん
いや・・・あのぉ~
早くユウちゃんを頂きたいのですが・・・・なんて言ったら
殴られ蹴られだよね;
ご機嫌よくしておかないとマジで頂けなくなるさっ!
「どうした?寒いのか?」
自分の理性と闘ってたオレは
ユウから見てガタガタと震えてるように見えたみたい
それにそんなに潤んだ瞳で見つめないでっ
今、オレの息子をなだめるのに大変なんだからっ
腰が隠れるくらいの丈のコートを着てて
助かったと真面目に思ったもん
うぅぅぅ~っ。
頑張れっ!オレっ!
そ、そうだっ!
「さささっきピザ食ったから、グッズでも見にいこうよっ」
変な汗出てきたさ;;
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♥ユウ
なんだかラビの様子が少し変だな
どうしたんだ??
グッズね・・・
でもネズミの絵柄付きのものなんて
いらねぇけど。
みんなに土産でも買っていくか・・・
グッズ売り場はすげぇ混んでた
ラビは繋いでた手に力を入れてきたから
オレはヤツの面をみた
「人がすごいさ。離れないでね」
ラビも同じ事を考えていたのか
奥に進むと手ごろなクッキーの缶をひとつ手に取ると
「みんなにお土産買ってこ」とニッコリした
会計を済ませ、外に出たとたんに
ドンッ!と大きな音がした
「なにが起きた?」
「花火さっ!これもショーの一部だよっ!」
俺達はもう少し広い所に出て
夜空に咲く花を見上げた
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♡ラビたん
なんとか気分を誤魔化して落ち着いたオレの息子
でも花火とかイジメですか!?
夜空を見上げるユウちゃんに
またまたドキドキするじゃないのっ!
「綺麗だな」
「うん。」
「さっきの電気のも綺麗だったけど
花火はなんか温かみがある」
「そ、....そうさね」
「ラビ?」
ユウちゃんはオレをみて首をかしげてる
大きく息を吸い込み、吐き出したユウは
オレの正面に立つと両腕をオレの首に巻きつけてきた
「今日は楽しかった。ありがとな」
「え?ユウ・・・」
「お前を大切に思っている」
そう言うとユウちゃんはオレに口ずけてきた
ラストのデカイ花火が上がった瞬間だった
ユウ・・・メリークリスマス☆.。.:*・°
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=Postscript=
ディ○ニーラ○ドのクリスマスはやっぱりファンタジー溢れてて
ロマンチックだよな~
ラビュとディ○ニーラ○ドとかいいな~と仕事中に
急に思いつき、漫画や小説にするのは流石に時間的に無理なので
ラビュMEMOにて更新してみようと思いました
クリスマスが終わる前に完成させたいと
駆け足になってしまいましたが
またウチのラビュに思い出が出来ました
でもクリスマスシーズンには
この日記みたいに沢山のアトラクションには
参加できないと思いますので
そこはフィクションということでお許しください
人気アトラクションが1時間待ちとかあり得ませんからね~(笑)
あと著作権の問題があるので
名称、キャラクター名、アトラクション名などを変えて
おりますのでご了承ください。
あくまでもフィクションとしてお楽しみください。
すべての版権元等とは一切関係ございません。
不器用だけど自分の気持ちをラビに伝えようとユウちゃんも
頑張ってるんですよ~
もちろんこのあと
ラビたんは帰ってからユウちゃんを思いっきり愛したそうですよ(笑)
最後までお付き合いくださってありがとうございました
そしてお粗末さまでした・・・・
Merry Xmas!!!
2011年12月25日 管理人:るきと